ここ数年毎年足を運んでいるワインオーストラリア試飲会。ざざっとテイスティングしたなかで印象に残っているワインや事柄についてちょいちょいと。
一昔前のパワフル&果実爆弾系のワインはすっかりなりをひそめ、今では「冷涼な産地」や「有機農法」などのキーワードが定着しつつあるオーストラリアワイン。
会場にならぶワインのヴィンテージは様々ですが、
今回試飲して印象的だったことのひとつは
「ヴィンテージ」でしょうか。
同じ造り手のワインで2011、2012、2013というように用意されているブースで試飲をすると、明らかに判る2011年のすっきりとした冷涼さとしっとり感。「すっきりした」といっても未熟さはなく、すかすか感もなく(もちろん良い造り手であることも大前提ですが)飲み疲れしないチャーミングな味わいなのです。
対して焼けつくような暑い太陽と乾いた空気感のある2013年。
ある意味、なんとなく日頃勝手にイメージするオーストラリア大陸のイメージにはぴったり重なる感じではあります。
(ケアンズとか海のあたりではなく、内陸のイメージです)
そして程よい厚みと密度をもつ2012年。
バランスの良さという点ではこのヴィンテージでしょうか。
口の中においては前後のヴィンテージのような広がり感よりも
しっかりととどまる落ち着き感のある年のように感じました。
個人的好みだと2011年。
いや、でも力強いワインの方が好みの方とか
「やっぱりお酒は飲みごたえが大事よね!」
という方は、2012か2013の方が宜しいかと思います。
いくつか気になったワインをご紹介。
まず写真のザ・ヒドゥン・シー。
ここは白が良かったです。
白はソーヴィニヨン・ブランとシャルドネ。
ヴィンテージは2014年。
まだ出来たてホヤホヤですね。
フレッシュでみずみずしく華美に過ぎない味わいは、
屋外バーベキューでシーフド、なんて時に最高かと。
しかし残念ながら現在輸入準備中とのことで未入荷のようです。
そしてファースト・ドロップの
マザーズ・ルーイン・カベルネ・ソーヴィニヨン2011。
これは2011年ヴィンテージの良さが見事に現れています。
二千円と少しで買えるコストパフォーマンスの良さも素敵。
これならバーベキューでなくても、
ガッツリ肉料理!みんなでパーティ!でなくても、
日常お家呑みで開けてもいいかな、と思わせられます。
そしてアモン・ラのシラーズで有名な
グレッツァーのワラスとビショップ、それぞれ2012年。
これらはグレッツァーの中では下級キュヴェですが
(そうは言っても3000〜4000円くらいしますが)
この二つの方が価格とのバランスを考えた場合は良いのではないかと。。。(造り手に怒られそう)
シラーズ&グルナッシュのワラスは華やかに広がる果実味とスパイシーさが魅力的。私のイメージとしてはまるで花火のようなワインでした。
シラーズだけで造られるビショップは中心に塊を感じるような静かな力強さとスパイシーさが感じられます。
でも最上級キュベのアモン・ラ2012。
スパイシーながら静かに温かく優しく包み込むような
ニュアンスは独特です。
秋になり試飲会やイベントが続々と始まります。
体調管理をしっかりとして挑まねば。。。。
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