青森のバルベーラ

なんだかすっかり間が空いてしまいました。

そのすっぽり空いている間に、混植混醸の会あり、BBQで楽しむワインの会あり、なのですが、なにひとつご報告出来ておらず、申し訳ない。。。

しかも、5月下旬から6月上旬にはフランスに行って帰ってきてしまい、もはやどこからご報告したら良いか判らない状態ですが、遡ること5月のGW、実は青森県弘前市に行っておりまして、何はともあれこの時に飲んだこのバルベーラはご紹介しなくては。

 

オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ。笹森シェフが野菜や生ハム、さらにはチーズやワインまで手がける、自家製素材にこだわったレストランです。コース仕立てのメニューは、イタリアンにありがちな塩のきつさもなく、どれも素材がふわっと優しい味わいなのがとっても印象的。

そして、待望のワイン。実は私、大変失礼ながら最初あまり期待をしていなかったのですよ。イタリア系品種はまだ日本でも珍しいですし、しかもぶどう産地としてマイナーな青森県弘前市。やはり日本だし、しかも弘前なら比較的降水量は多いだろうし、なんて。しかししかし、そんな懸念を一口で拭い去る説得力ある味わいでした。いや、美味しいです。

確かにバルベーラの品種特性もしっかりと感じられ、もちろんイタリアのものに比べれば酸味は穏やかですが、そもそもこのレストランの、優しい味わいの素材を活かしたイタリアンなら、そんなに強い酸は必要ないかと。

そしてしっかりとした飲みごたえがあります。バルベーラにしては、かなりきちんとしたフォーマルな面持ちのバルベーラかも。

 

畑は岩木山の麓に近くだそうで平地の火山性土壌。雨が多いのがやはり大変で、暗渠排水を行っているそうです。バローロも造っており、こちらはまだ飲んでいませんが、シェフの笹森さん曰く、「やはり自分はバローロが好きですね」とのこと。今回は頂いていませんが、ぜひまたの機会に飲んでみたいものです。残念ながら販売は行っておらず、レストランでの注文のみ可能なこれらのワイン。オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノはやや高級なイタリアンで、ちょっと敷居が高いですが、市内商店街の並びにあるもっとカジュアルに楽しめるピッツェリア・ダ・サスィーノにも、このバルベーラは置いてあります。ただバルベーラでも7000円を超えるあたり、バルベーラのイメージからするとちょっと高価なワインではありますね。