7月末から8月の上旬にかけてスペイン、バルセロナに行ってきました。その時にトランジットのフランス、シャルル・ド・ゴール空港内での発見。それはシャンパーニュのヴーヴ・クリコが新しくプロモーションしているヴーヴ・クリコ・リッシュです。これがなかなか斬新なアイディアで、なんとシャンパーニュを使った様々なカクテルを提案するシャンパーニュなのです。
ヴーヴ・クリコ社のホームページでも既に紹介されていますが、
1、まず大きめのワイングラスに4つ〜5つ程度の氷を入れます。
2、お気に入りの素材を1種類グラスに加えます。
ヴーヴ・クリコか提案しているのは
◯エレガントなスタイルとしてお茶
◯フレッシュなスタイルとして3〜4枚のキュウリのスライス、3〜4ステックのパプリカ、もしくは4ステックのセロリ。
◯フルーツのスタイルとして5〜6個の小さく角切りにしたパイナップル、もしくは大きめにスライスしたグレープフルーツの皮を1枚。
3、よく冷やしたヴーヴ・クリコ・リッシュをグラスに注いで出来上がり。
シャンパーニュを使ったカクテルは、ミモザやキール・ロワイヤルなどがありますが、そもそもカクテルにすることを前提にしたシャンパーニュの発売というのは、初めての試みではないでしょうか?
興味深いのは価格的にはヴーヴ・クリコのスタンダードより少しお手軽価格なのですが、いったい何が違うのかということ。
実際に価格的にもお値ごろに仕上げるには、スタンダードなものよりも熟成年月が短いなどカジュアルな造り方であるのではないか、と予想をしてしまいますが、これはもちろんちゃんと確認してみないと判りません。
あと、気になるのは混ぜることを想定した場合、通常のものよりもやや高めのドサージュを行うのかどうか。いずれのスタイルにも氷を入れることを提案しているので、ある程度薄まることが前提になるからです。
いずれもヴーヴ・クリコ社のホームページからは判らなかったので、
いつか確認してみたいところです。
いずれにしても、従来のシャンパーニュ好きだけではなく、若い方達などもよりシャンパーニュを楽しみやすい価格設定とも言えますし、そしてシャンパーニュを楽しむ入り口としても魅力的な提案ではないでしょうか。
それで、こちらの試飲を空港内で行っていたのを発見し、
早速お店の方に「試飲出来ますか?」と。
「もちろん、お茶かきゅうり、パイナップル、グレープフルーツがご用意できます。」とのこと。お茶、気になりませんか?というわけでお茶でお願いしました。使用するお茶はパリ土産としても有名な紅茶メーカー、クスミティのアナスタシア。セイロン茶葉にベルガモット、レモン、オレンジの花などの香りを付けた華やかなフレーバーティです。
まずグラスに氷のキューブを4〜5つ入れ、グラスの上に茶葉を入れた茶こしをセット。そして上からシャンパーニュを注ぎます。
かなりグラスが泡々になるので、少しずつ注いでいくことになります。
なるほど、作ったお茶を入れて割るわけではないので薄まりはしないのですね。そして出来上がり!
茶漉しの目がわりに粗かったせいか、最初泡が膨れ上がり溢れたせいか、
茶葉がグラス内に結構落ちていましたが、まあ、そこはご愛嬌。(綺麗に造りたいなら出来るだけ目の細かい茶漉しを選ぶこと、あとは焦らずに少しづつ注ぐと良いでしょうね。)そしてこれがなかなか美味しい。
両者の華やかな香りが相まって、なんというか、バカンスのムードにもぴったりなわけです。私はアナスタシアをお茶自体で飲んだことがあるので(というより自宅にあります。)「あんなに華やかで香りが強いお茶と混ぜてどうなんだろう。」と危惧していましたが、これがまたシャンパーニュの風味と良い組み合わせなのです。ホームページにも使用するお茶として「アールグレイなどベルガモットの風味があるタイプ。」と提案していますが、こういった楽しみ方はさすが、香りや味わいを重ねて楽しむガストロノミーの在り方、1+1を3にも4にするお国柄です。
スタッフの方に「最近リリースしたのですか?」と伺うと、
「2ヶ月くらい前に出たばかりです。現在はこのパリの他、シンガポールなど、世界各地の大きな空港内でしか販売していません。あと2ヶ月くらいこのように販売を行い、その後は様々な国で空港以外でもリリースされる予定です。」とのこと。
行きは羽田空港からでしたが、空港内にあったのかどうか。
成田空港にはあるのでしょうか?
シャンパーニュ地方において日本は輸出国としてお得意様ですから、
あってもおかしくはないかと思いますが、まだあまり話題にはなっていないようです。
現時点では入れる果物などが夏をイメージするものが多いので、お茶のように秋や冬でも楽しめるものか、もしくは他の季節にもマッチする果物や野菜の提案があれば、冬のパーティーシーンもお洒落に彩るのではないでしょうか。ちなみにこのボトルは暗い所で光るらしいですよ。
シャンパーニュを、よりカジュアルに、そしてお洒落に、という新しい試みですが、この秋から冬にかけて日本ではどのように受け入れられるのか、楽しみです。
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