スペインワイン祭り

バルセロナのご報告がまだ続くのですが、日曜日に開催されていたスペインワイン祭りに参加してきたので、そちらのご報告を間に。

今回は「テンプラニーリョ総選挙」でしたから、本来であればテンプラニーリョに注目をすべきなのでしょうが、ちょうどバルセロナで白ワインに目覚めてしまったところなので、今回は白ワインを中心に試飲してきました。そもそもなぜ今白ワインが気になるかといえば、もちろんバルセロナで美味しい白ワインに出会ったからですが、あれだけ強い夏の日差しの下で育っているにもかかわらず、しっかりと保持した酸、そしてもちろんよく熟した果実味のバランスが魅力的なのと、多くのスペインの赤ワインのような14〜14,5%といったアルコール度数よりは軽めで、日本の食事にも合わせやすいように思えるからです。

 

というわけで、スペインワイン祭りで良いと思った白ワインをいくつかご紹介。特にカタルーニャ地方のワインとは限りません。

まずは写真のパコ・イ・ロラ2011。DOリアス・バイシャス。

黒字に白ドットのポップなラベルのものです。

今までも試飲会や飲食店さんで幾度か目にしたことはあったのですが、なんとなくラベルが可愛すぎてモダンで飲んだことが無かったワイン。

品種はアルバリーニョです。そうそう、アルバリーニョに対しても、なかなか価格と内容が見合うものが少ないと私は感じているので、ちょっと懐疑的なわけです。しかし、これは美味しい。きっと多くの人からシンプルに「美味しい〜!」がでるワインではないでしょうか。余韻に残る果実の心地よい甘味と、そして綺麗な酸のバランスが見事なのです。価格も3,218円なら納得。今まで、外観と先入観で判断していてごめんなさい!とワインに謝りたくなる感じでした。

アルバリーニョといえば、同じくDOリアス・バイシャスのシエス2012も素晴らしかったです。静かで上品な佇まい。しかし小売価格が4,860円。

ちょっと私には、アルバリーニョとして高価です。

 

DOバルデオラスのゴデージョから造られるア・コロアも魅力的でした。アルコール度数は13,5%と少し高めですが、静かで、落ちついた柑橘の風味と余韻の旨味のニュアンスは、和食に合わせてみたくなる風味です。

DOコステルス・デル・セグレで造られる、クロポン・シスケヤ・ホワイトカタルーニャ2012も見事なバランスの良さ。ガルナッチャ・ブランカを中心に、フレンチオークが使われたエレガント系の味わいで、価格の3,240円がとてもコスパ良く感じられます。

 

そうそう価格と内容からみて美味しい驚きは、

DOルエダのファンガリンド・シュール・リー・ベルデホ2010でした。

ベルデホは、もちろん美味しいものもあるのでしょうが、単なるシャバシャバ系や、これといって個性のないもの、など玉石混交のイメージが強くあり、なかなか美味しい物に当たることがないように思えます。しかしこれは美味しい。クリーミーさとフレッシュさが同居している味わいが特徴的です。ただ、かなり絶妙なバランスで成り立っている美味しさだったので、他のヴィンテージでも同じかというとなんとも言えません。しかしこれで1,728円はとても良いコストパフォーマンスだと思います。ちなみに、こういった安いワインほど、ワインの状態が良いことが大前提になるように私は思います。なので、余計に出会うのが難しいのです。

 

まだまだ他にも良かったワインはたくさんありました。

いずれにしても、いずれスペインの(カタルーニャの?)白ワインの会を開催する予定。ぜひ皆さんにもこの美味しさをご紹介出来ればと思います。

それにしても、スペインワインのネックなところって、名前が覚えにくいところでしょうね。DO以外の名称がメインの場合が多いですし。。。