ミュスカデ

ミュスカデ、というと、多くの場合「あのすっきりとした白ワイン」という認識に過ぎず、それ以上でもそれ以下でもなく、しかもわりに多くの方に「ミュスカデとミュスカは違うのか?」と思われていたりしてその正体すらあやふやな、なんとも可哀想ワインのひとつ。フランスであれば生牡蠣との大定番ワインのひとつですから、この季節はサンセールやシャブリなどと一緒に大活躍ですが、しかしこと日本においてミュスカデの出番というのは、ほぼ無いに等しいのではないでしょうか。

 

近年ミュスカデの生産者さんは、土壌の違いに注目しワイン造りを行ってみたり、スパークリングに仕上げてみたり、遅摘みによる甘口に仕上げてみたり、熟成期間を長く置いてみたり、と様々なチャレンジを行っています。

以前も試飲、購入をさせて頂いた写真の造り手さん、Domaine Haute Fevrieによるミュスカデの特別区画のキュヴェ、ムートンヌは、美しい透明感をもつみずみずしい味わいでありながら、しっかりとしたボディ構成のあるミュスカデ。この区画の土壌は写真中央のアンフィボリットという土壌で、変成岩や火成岩の一種のようです。

今回は2014年と2015年が試飲出来ました。

現時点では、ボディにより厚みを求めるのであれば2015年かと思いますが、ミュスカデの繊細な魅力や透明感としては個人的に2014年が魅力的でした。しかしながら、2015年ももう少し熟成したらばまた違う良さが出るのかもしれません。楽しみですね。