生牡蠣三昧

毎年だいたいこの季節に渡仏するので、もちろん生牡蠣は外せません。そして運の良いことに?私は今まで一度もあたったことがありません。意外と皆さん旅行中は体調が万全でないせいか、あたってしまう方が多く見受けられる、とはパリに住む友人の弁。私はおそらくわりと頑丈な胃腸らしく、ベトナムで衛生的にかなり怪しそうなお店で食事をしても、ビールに氷が入っていても大丈夫だった人。しかしこれでも一応は、フランスでも到着した日や次の日くらいはまだ生牡蠣は手を出さないなど気をつけてはいます。

あと、これはベトナムでも言えることでしたが、魚介類は、それも特に生の魚介類は必ず繁盛店で食べること!これは重要だと思います。お店の回転が良いほど、新鮮なものが食べられるということですから。

 

私がやはりいつも訪れてしまうアリーグル市場近くにあるバロン・ルージュさんは、写真を見ての通りの大繁盛店。冬になるとお店の外で生牡蠣を販売します。このお店の前にいる人々、写真に映らないさらに通りの左右に人がたくさんたむろしており、これ、多くの方は別に入店を待っているわけではないのですよ。ほとんどの方が既に飲んでいるのです。寒くないのか?って思うでしょう?寒い!寒いのですよ!しかし皆さん和気あいあいとワインを楽しんでいます。もちろん店内もぎゅうぎゅうの大混雑。こちらのお店は注文と同時にお支払なので、注文する人がカウンター周りに人が詰めかけています。と同時に、そのカウンターでワインやつまみを楽しんでいる人もいるわけで、もう。。。ちょっとしたカオス状態ですね。

 

 

 

いやいや、こんな話ではなく、今回は私は生牡蠣とワインについての話をするつもりだったのです。

そう、生牡蠣とワイン。高級レストランでない限り(そして私はもっぱらそうでないことが多い)大定番はミュスカデ、サンセールではないでしょうか。ちなみに高級店なら?それはやはりシャンパーニュなのでしょう。もしくはシャブリ他ブルゴーニュかと。まあ、ともあれ、そのようにざっくりと考えておりました。でも牡蠣も産地によってだいぶ味わいが違うのですよ。

例えば

①身が薄めの軽やかな口当たりに潮の風味がさーっと広がっていくもの。

②肉厚でぽってりしておりミルキーな味わいが楽しめるもの。

③身が小ぶりだけど引き締まっており旨味が強いもの。

④ふっくらとした肉付きがありながら、味わいは穏やかで優しいもの。

もちろん他にも色々あるかと思いますが、とりあえずこんな感じとしましょう。今回はノルマンディー産とブルターニュ産の牡蠣を頂きましたが、その味わいも大きく違います。ノルマンディー産は①のタイプでした。これには写真の通り瑞々しく爽やかなミュスカデがぴったりと合いました。ブルターニュ産は③のタイプでしたが、2014年のアリゴテが、そのボディ感とのバランスが最高でした。う〜ん、これは楽しい。。(私だけでしょうか。。。)日本でも色々な生牡蠣とワインを試してみたくなりました。日本の牡蠣はフランスに比べ繊細な味わいのものも多い気がしますし、また違う視点が必要になるような気もしています。もちろん牡蠣に火を通し調理すれば、また味わいの要素は変わるでしょう。今年の冬は牡蠣とワインが気になってしまいそうです。